Shopifyで商品購入後のフォローアップメールをパーソナライズ化してLTV向上へ

by Kanayo Uehara

Shopifyでサブスクリプション型の販売を始めてはみたものの、その後のフォローアップで悩んでいることはないですか?
顧客のさらなる獲得、LTV向上のために何かしたいがどうしたらいのか分からない…
そんな時はまずメールマーケティングを始めてみることをお勧めします。

LTVとは?

『あるお店や企業が、1人のお客さんから、そのお客さんがお店との関係を持ち続ける期間中に、どれだけのお金を得られるか』を表す言葉です。

LTVについて詳しくご紹介している過去の記事はこちらから!

今回はこの記事の中にもある「パーソナライズされたマーケティング戦略」について、ShopifyのサブスクリプションアプリGoSubとメール配信アプリKlaviyoを用いて詳しくご説明します。

Shopifyタグの自動付与

Shopifyでは顧客や注文に「タグ」を付与することができ、そのタグを利用して条件に合わせたメール配信を行うことができます。

設定方法について詳しくご説明します。

サブスク購入者へのタグ付与

サブスクリプションの商品を購入いただいた顧客や注文を特定できるよう、タグを付与します。

サブスクリプションアプリGoSubでも注文時に自動でタグをつける機能がデフォルトで備わっています。

顧客管理タグ

注文が顧客がオンラインストアで注文を行うとその顧客に該当のタグが付与されます。

「契約者」「アクティブの契約者」「非アクティブの契約者」のほかにも利用シーンに応じたカスタムタグを作成することができます。

GoSub 顧客管理タグ付与

商品IDを含むカスタムタグを作成してみます。上記の「顧客管理タグ」セクションで「カスタムタグを作成する」ボタンを押下。

顧客がサブスクリプションで注文を完了すると該当の該当の商品IDを含むタグが自動で付与されます。

GoSub カスタム顧客タグ

注文管理タグ

先述の顧客管理タグと同様に顧客が注文を完了した時点で付与されるタグですが、こちらは顧客ではなく注文にタグが付与されます。

Klaviyoを利用してメールを送信する

Klaviyoとは、顧客との関係を築くためのマーケティングオートメーションプラットフォームです。

Shopifyのタグをもとに顧客をセグメントすることができたり、注文が入ったタイミングで付与されているタグに応じてメール送信、内容の変更も可能になっています。

GoSubで付与したタグとKlaviyoの連携方法は過去記事でもご紹介していますのでぜひご確認ください。

カスタマイズされた「こちらもおすすめ」メール

オンラインでショッピングをした後、数日後に「こちらもおすすめ」というパーソナライズされたメールを受け取った経験はありませんか?

Shopifyでサブスクリプション購入した顧客にGoSubでタグを付与し、Klaviyoでカスタマイズされたメールを送信することが可能です。

こちらではKlaviyoでの「こちらもおすすめ」のメールテンプレートを作成し、作成しサブスクリプションの3回目の注文が完了したお客様にメールを送るフローをご説明します。

2024年6月現在、Klaviyoは日本語化されていないため少し抵抗があるという日本のショップオーナーの方もいらっしゃるかもしれません。
この記事ではスクリーンショットを用いて詳しく説明しますので手順に沿って作業を進めるだけでOKです。

Shopifyのタグ設定やKlaviyo設定にお困りの場合はぜひGO RIDEまでお問い合わせください。

GoSub x Klaviyoメール送信のフロー

メールテンプレートの作成

1. Klaviyoにログインし「Content」セクションから「Template」を開く

2. テンプレートが様々用意されていますので、お好きなものを選ぶか「Create Blank email」をクリックしてお好みのカスタマイズでメールを作成します。

Klaviyo設定-1

3. 今回は「Template Types」から「Basic layout」を選択し、1 Columnのデザインを使用してご説明します

Klaviyo設定-2

4. 左側のContentカラムからProductを探し、ドラッグ&ドロップで任意の場所に配置します


5. 左のカラムが「Product」に変わったらデフォルトの「Dynamic」のまま「Create product feed」ボタンをクリック


内容をカスタマイズしていきます。

  • What would you like to name this product feed?

    • 任意の名前を付けます。あとで見返しても分かりやすいものにしておきましょう

  • What products should the customers view first?

    • ここでは「お客様におすすめの商品」を選択しています。他の選択肢も後述しますのでご希望に合ったものを選んでくださいね

  • based on

    • 上記の設定を何を基準に判定するかというものです。今回は「購入履歴」を選択しています

  • If the customer has limited history, what should they view instead?

    • もしお客様の履歴が少ない場合、代わりに何を選択しますか?というもので、今回は「ベストセラーと閲覧数の多い商品」を選択しています

  • What additional filters would you like to apply?

    • 表示する商品にフィルタをかけるかという質問です。今回は…

      • 商品タグに「women」とついているもの

      • 在庫が50以上あるもの200未満


What products should the customers view first? の選択肢はこのようになっています。

ベストセラー・一番見られている商品・新着商品などに加え、Personalized for each customerとしてメールを受け取ったお客様それぞれにカスタマイズされた商品を表示することができます。


表示する商品の設定が完了したらお好きにレイアウト等を設定してみてくださいね。メールの設定が完了したら画面右上の「Exit」ボタンをクリック。テンプレートとしてメールが保存されます。

必要に応じてテンプレートのタイトルを変更してください。

自動メール配信フローの作成

お客様がGoSubでサブスクリプション契約を行い、3回目の注文が作成された際にメールを送信するフローを作成しましょう。


1. KlaviyoのホームからFlowを選択、「Create Flow」をクリックし、次のページでは「Build your own」をクリックします。


2. フローの名前を設定します。管理側の名前となっていますので、後からでも分かりやすい名前に設定しておきましょう。Tagsも後から管理しやすいように設定します。こちらは空欄のままでもフローの作成は可能です。


3. フローを設定します。今回はサンプルのため至ってシンプルに作成してみました。


Trigger (このフローが発動するタイミング)
When someone Placed Order お客様が注文を完了したときを設定します。

Conditional split (条件分岐)
ここで「サブスクリプションで3回目の購入が完了した方」という条件を設定します。
Shopify Tagで「subscription-count:3」が付与されている人という定義を設定。

当てはまる方(Yesとなる場合のみ)にメールを配信します。
詳細設定で、前のセクションで作成したテンプレートを選択してください。


Conditional splitの設定詳細


これでKlaviyo側の設定は完了です!
今回はとてもシンプルなフローを作成しましたが、3回目の購入が終わった次の日にメールを送信したい場合などはWaitのステップを入れることで実現できたりもするのでぜひ試してみてくださいね。

Klaviyoは注文管理タグを認識しない

ここでとても大事なお知らせです。
Klaviyoは顧客管理タグを認識 し、メール送信の条件に利用したりセグメント作成に利用することができるのですが、 注文管理タグは認識しません

ということは…注文管理タグに設定された「subscription-count:3」(サブスク3回目の注文)という条件はKlaviyoでは認識してくれないことになるのです。

ではどのようにしてKlaviyoにサブスク3回目の注文が完了した顧客であると判断させるのか… ここでShopify Flowの出番 です。

Shopify Flowで顧客管理タグ付与と削除

今から実現したいことは以下の通りです。

  1. 注文が作成されたら

  2. 注文管理タグ に「subscription-count:3」が含まれているか(サブスク3回目の注文か)確認し

  3. 条件に一致する場合は 顧客管理タグに「subscription-count:3」を付与 する

  4. == ここで前のセクションで作成したKlaviyoのフローが発動しメールが送信される ==

  5. しばらく待って 顧客管理タグから「subscription-count:3」を外す

5番目の「しばらく待って顧客管理タグから「subscription-count:3」を外す」というのは絶対に必要というわけではありません。
なぜ今回このステップを追加したのかというと、タグがついた顧客はその後もサブスクで引き続き購入をし続け、4回目、10回目と注文が増えていくはずです。「サブスク3回目の注文」という意味の「subscription-count:3」というタグは意味をなさなくなるのです。
そういった事から、今回のフローでは最後にタグを外すというステップを加えました。

以下が上記の説明をShopify Flowで作成した図です。
今回Shopify Flowの詳細な作成方法は割愛しますが、以下の図の通りに設定すれば問題なく動作しますのでぜひ試してみてくださいね。

まとめ

今回の記事では、LTV向上のためにShopifyのサブスクリプションアプリGoSubとメールマーケティングアプリのKlaviyoを連携させ、サブスク購入いただいたお客様にパーソナライズされたメールを送信するという流れをご説明しました。

サブスクリプションで商品を購入いただいたあとのお客様、放置になっていませんか?Klaviyoを生かしてフォローアップメールを送信し、さらなる売上・LTVの向上を目指しましょう!

サブスクリプションの設定?Klaviyoの設定?Shopify Flowの設定?様々な設定が必要になってきますので「社内でリソースの確保ができない」「詳しい人がいない」「Klaviyoは全部英語だから難しい」などのご相談がありましたらぜひ一度GO RIDEへお問い合わせください。

GoSub × Klaviyoのいい使い方があるよ、というご意見もぜひお待ちしております!

【GoSubについて】

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弊社ではGoSubの新機能や活用法についても日々記事を更新中です!

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Kanayo

Kanayo Uehara

GO RIDE Engineer

Fukuoka -> Yokohama -> Vancouver, Canada

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