GPT4がついに公開! EC業界は言語特化AIの登場でどのように変わる?カスタマーサービスの存在はなくなる?
AIの進化が凄まじい。
ここ最近Chat GPTという人工知能言語モデルが世間で話題となっていますが、2023年3月14日に新たな言語モデルGPT4が公開され更なる話題を読んでいます!
『Chat gpt?GPT4?なんだそれは!!』
という方は、まずこちらのツイートをご覧ください!
GPT-4マジでやばい・・・
— Yutaro Oikawa (@nyannkich) March 15, 2023
エンジニア経験ゼロの自分が3分で簡易的なテトリス作れた。。
しかも何がすごいってGPT3.5の時は、エラーだらけだったのが、今回エラー一切なしの一発でうまく行ったこと。
すごすぎて手が震えてる・・・ pic.twitter.com/toFVOtMyK9
このツイートの中の簡易版テトリスは、エンジニア経験なしの人の指示の元でGPT4(正確にはGPT4ベースのChat GPT)が作成しました。人間の簡単な指示を元にこれをAIが作ったということです。AIが人間の仕事を奪う未来もそう遠くないなと感じますよね。
今回の記事では、このGPT4の登場がEC業界をどのように変化させるのかについて予測して行きます。またGPT4についても簡単に解説するので、AIの知識がない方もぜひ最後まで読んでみてください!
GPT4って何?
GPT4を理解するにあたって、世間で話題となっているChat GPTを知っているとすごくイメージがしやすくなるので、まずはChat GPTの説明からしていきます!
Chat GPTを簡単に説明すると、Open AIという研究所が開発しためちゃめちゃ賢いAIです。本当に想像を超えるほど、めちゃめちゃ賢いです。このAIは言語に特化したAIで、何か質問を投げかけると、本当の人間並、または人間を超える精度の返答をしてくれます。
例えば一番人気なひらがなを聞くとこんな感じで回答をしてくれますし
日常の素朴な疑問を投げかけるとこんなふうに回答をしてくれます。
常識では考えられない少し意地悪な質問をしてもしっかりと否定をしてくれます。
これらの返答を人間ではなく機械がしているとは信じられないですよね。そんなChat GPTですが、今載せたような返答はGPT3.5という言語モデルをベースに作られています。鋭い方ならもう気づくかもしれません。今回公開されたGPT4は、このChat GPTのベースとなっているGPT3.5のアップデート版ということです。
ちなみに有料のプランに課金するとGPT4ベースのChatGPTを使えるようになるので、興味のある方はぜひチェックしてみてください!→ https://openai.com/blog/chatgpt
すでに上記のような返答をしてくれる高性能なAIがさらに進化したということで、世間を大きく騒がすと同時に、人間の仕事が奪われることに危惧している人がたくさんいます。
EC業界に革命が起きる!?
ではこのAIの登場はEC業界にも大きなどのような影響を与えるのでしょうか?そもそもこのお喋りが得意なチャットロボットがどのような形で、EC業界に影響を与えるのでしょうか?
先程ChatGPTはGPT3.5、またはGPT4をベースに作られていると説明をしましたが、実はこのベースとして利用されているGPT○は他のサービスに利用することができます。もう少し詳しく説明すると、Chat GPTの元となっているGPT○のAPIを利用すると、Chat GPTの技術を用いたサービスを作成することができるのです。 そしてこれにより開発されたサービスがEC業界を含めたビジネスのあり方を変えていくのです。
APIとは、Application Programming Interfaceの略で、異なるソフトウェア同士がデータや機能をやり取りするための仕組みのことでうが、今回の話では理解しなくても大丈夫です!
実際にGPT4のAPIを利用することにより、EC業界に起きる変化として
まず初めに考えられるのが、カスタマーサポートサービスの消失です。
これに関してはChat GPTの登場の前からすでに始まっていたと思います。パッ思いつくのは通話でのカスタマーサポートの仕事を減らす、自動音声や、メッセージでのやりとりをできるチャットbotなどです。しかし両者とも精度が高いと呼べる代物ではなく、チャットbotに関しては、ほとんど特定のキーワードに反応して決まった定型文を送るシステムのようなものでした。
しかしGPT4を利用し、徹底的に自社商品の情報を教育させることにより、お客様からのピンポイントの質問に、ピンポイントの回答ができるようになります。正確なプロセスを踏んだ先では、商品知識という点に置いて、マニュアルを読んで回答する人間のサポートよりも優れた存在になるでしょう。
さらに一種のカスタマーサポートとなる、レビューコメントへの返信もGPT4を使うことで時間をかけずに行うことができます。これに関してもGPT4の力なら、人間と変わらないレベルの返信を期待することができます。
いつそんなサービスを使えるようになるか楽しみですよね?
………実はもう来てるんです!
グローバルでめちゃくちゃ使われてるカスタマーサポートSaaSのIntercomがGPT4を組み込んだカスタマーチャット機能をリリース。
— KAJI | 梶谷健人 (@kajikent) March 16, 2023
GPTをうまく統合できないカスタマーサポートチャットボットの企業はこれから一瞬で駆逐されるだろうな。 pic.twitter.com/Tb8tKjo4Mt
ま、まさかもう実現されてるとは、、、技術の進歩が早すぎて驚きますよね。
さらに面白いのはレビューに返信できるだけではなく、レビューの内容を分析し商品の特徴を把握することができるサービスが作られる可能性があることです。実際に商品を使ったお客様のレビューというのは、商品の開発において重要なデータですが、GPT4によりそれらのデータを要約し今まで気づくことが難しかったお客様のニーズに気づくことができるかもしれません。
またそのようにして商品の知識が溜まっていくと、曖昧なワードでの商品検索が実現可能になるでしょう。
この他にも越境ECにおいて大きな壁となる言語も同時に解決されます。
商品情報を自ら翻訳する必要もなければ、日本語以外での問い合わせもGPT4を取り入れたカスタマーサポートが対応してくれるでしょう。EC業界における国境の存在が小さくなったと言い換えることができます。
その他にも製品の開発スピードにも大きな影響を与えます。
これはEC業界に限った話ではありませんが、GPT4の登場はAI導入によるプロセスの簡略化をさらに加速させ、会社内でのコミュニケーションに費やされる時間を短縮することができます。例えばこれはNotionAIやTomeなどといった実在するサービスを知るとイメージをしやすいですが、GPT(もしくはその他の言語モデル)の登場でプレゼンテーション資料の制作や、ミーティングにおける論点の掌握も労力を減らして完結することができます。
内部コミュニケーションに必要な時間の減少は生産性を高めて、商品の開発スピードを早めるでしょう。
まだまだ課題もあるので注意!
ここまで読んでくれた方は、GPTという存在にワクワクして、一刻も早く取り入れたい気持ちになっているかもしれません!しかしまだまだGPTにも改善が必要な点はあります。
例えば文章の生成スピードは今の所、人間の脳の方が早く、GPT4に関してはGPT3.5よりも文章生成のスピードは遅くなっているので、スピーディーな返答は期待できないです。
さらに情報の精度という点においてもまだ心配がつきまといます。GPT3.5と比べ、GPT4では回答の正確性は大きく上がりましたが、まだ間違った情報を発信するときもあります。文面を軽く読んだだけでは情報に間違いがあることに気づけないこともあるので注意が必要です。
ちなみに先ほど載せたChat GPTでのやりとりは、GPT3.5をベースにした回答ですが、情報にミスがあったことに気がつけましたか?
しまうまはパンダ科に属する哺乳類………そんなわけがありませんよね!!!
このように莫大なデータから学習をしていてもまだ現在の精度だと、間違った情報を返答することもあるので注意をしてください。
さらに現在GPT4のAPIを利用をしようとするとコストが大きくかかります。少しずつ利用料は下がっていくと考えられますが、サービス内容次第では利用料が高価になる可能性もあるので注意してください。
今回の記事では新しく登場したGPT4と、EC業界への影響についてまとめました。
AIの進化は私たちの生活、そしてEC業界にも大きなインパクトを与えるはずなので、引き続き情報を追っていきましょう!GO RIDEではこのような主にECに関連するニュースをまとめているので、ぜひ他のニュースも見ていってください!