越境ECサイト制作時は要注意!知っておきたい障害を持つアメリカ人法と対策【Shopify Plus Partnerが解説】
アメリカ向けにサイトを持っている皆さん。
皆さんのサイトは、全ての人にとってアクセスしやすいサイトになっているでしょうか?
実はアメリカには、Webサイトは全ての人に優しい設計にしなければならないという法律があります。
この記事では、その法律の解説から、サイト上における対策を簡単にご紹介いたします!
アメリカ障がい者法
その法律というのは the Americans with Disabilities Act(ADA)といいます。
日本語に直訳するとアメリカ障がい者法で、障がい者の人権を守る法律です。
ECサイトとADAは関係している?
越境ECを運営・検討されている事業者さんからすると、この法律は自分達に関係あるのだろうか?と思われる方も多いかと思います。
結論から言うと、ECサイトを運営する上でADAのことを知っておくことはものすごく重要です。
ADAについて詳しく見ていきましょう。
なぜADAはサイトにとって重要なのか?
近年アメリカ国内でADA関連の訴訟が増加しています。
企業のWebサイトは公共の施設と同様の扱いになる場合があり、全ての人がアクセスできる仕様でなければ訴えられる可能性があるということです。
裁判の結果はどうあれ、時間やお金だけでなく、企業への信頼も失う可能性があります。
サイトが全ての人にとって使いやすいように配慮されていないと訴えられる可能性があるという意味で、ADAを知っておくことは重要なのです。
それでは、サイト上で起こりうる問題点とその解決策に関していくつか簡単に紹介していきます。
色のコントラスト
テキストと背景のコントラストや色使いによっては、視覚に障がいを持つ人にとっては読みづらい場合があります。
この問題は、どんな人にも読みやすいコントラストを持たせたテキストにしてあげれば解決できます。
解決策はシンプルですが、ブランドイメージにこだわった色使いをした結果、読みづらくなってしまう場合もあるため注意しましょう。
色のみでの情報提供
サイト上にあるさまざまな情報を伝えるために、色だけでその情報を伝えてしまっている場合があります。例えば、文章中に強調したい箇所を色を変えただけで表現する手法なども、色の識別が難しい人にとっては伝わりません。
色を変えるだけではなく太字にする・イタリック体にする、別で注釈をつけるなどして色以外のヒントを付け加えると分かりやすく表現できますね。
画像表示
ほとんどのサイトは、写真・イラスト・チャートなどを掲載していますが、これらも目に障がいを持つ人にとっては読み取りづらい、理解が難しい情報になります。
この問題の対策としては、代替テキストの追加が挙げられます。
短文で写真等の目的(写真を通して何を伝えたいかなど)を説明している文章を代替テキストとすることで、音声読み上げソフトなどを利用して、目が不自由な方に対してサイト内の情報を伝えることができます。
動画の字幕
企業や商品を紹介するために、動画をサイト内に埋め込んでいることがよくあると思います。
この動画に字幕がないことが問題になる可能性があります。ナレーションや人が喋っているシーンに字幕がないと、聴覚に障がいを持つ人には伝わらないことになります。
フォームの記入事項
サイト内に、会社への問い合わせのためのオンラインフォームを設置しているのをよく見かけますね。
このフォームに具体的な指示がない場合、障がいのある人が正確な記入や送信ができない可能性があります。
読み上げソフトを利用している人のために、記入事項をテキストで伝えたり、間違った形式で入力された場合などにエラーが出るようにすれば、全ての人にとって理解しやすいものになります。
マウス・トラックパッド以外の使用
マウスやトラックパッドを使用しないとサイトを利用・閲覧できないことがあります。キーボードのみでもコンテンツにアクセスできるようなサイトにしなければいけません。
アクセシビリティチェック
ADAに関する問題を自動で特定してくれるアクセシビリティチェッカーのようなツールを使用するのも一つの手です。
あくまで簡易ツールのようなものばかりなので、ツール上で問題なしと表示されても実際には問題があったり、逆に問題ない箇所がエラーになるパターンもあります。
サイトによっては、利用者からの意見を集めるページを作り、逐一改善している企業もあるようです。
いずれにしても柔軟な対応がサイトには求められているということになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
アメリカのサイトを閲覧している方も、実際にサイト制作をしたことのある方でも全てを完璧に理解している方は少ないかもしれません。
自社サイトをお持ちの方は、ぜひこれを機にサイトを見直して問題ないか確かめてみてください!
政府の作っているADAのサイトもあるのでこちらもぜひ!