Shopifyとecforce カートシステムを徹底比較!
最適なECカートシステムは?
近年グローバルはもちろん、日本国内においても、ECの市場規模やEC化率は成長し続けています。
ECを新規で立ち上げる場合は「EC事業の目的」、既存のECをリニューアルする場合は「現状の課題」を軸として、取り扱う商材や事業フェーズ、必要な要件、機能などによって、最適なECカートが異なってきます。
そこで今回は、日本国内でも利用されている事業者様が多いクラウド型のSaaSカートシステムである「Shopify」「ecforce」について、比較解説していきます。
Shopifyとecforceとの基本情報
Shopify
Shopifyはカナダ発のECプラットフォームです。カナダ発祥ですが、日本語のほか多言語にも対応しております。Shopifyは8,000円を超えるアプリが用意されており、ECサイトの機能拡張、カスタマイズ、業務行効率化などが簡単に、低コストで行えることも特徴です。
管理画面はシンプルなインターフェースで、ECサイト構築初心者でも簡単に操作できます。
ecforce
ecforceは日本初のECカートシステムです。
ECサイト運営に必要なCVR改善やEFO・Web接客・CRMや広告分析まで高度なマーケティング機能が搭載。
D2Cに特化している側面もあり、高度な分析機能で、LP作成や広告ROIの最大化が可能です。
日本産のため当然ながら日本語が標準で、日本の法律に基づく消費者保護などに配慮したサポートが充実しています。
Shopifyとecforceの費用、サービス比較表
Shopify | ecforce | |
初期費用 | 無し | スタンダードプラン:148,000円 エキスパートプラン:248,000円 移行プラン:要問い合わせ |
月額費用 | ベーシック:$33 スタンダード:$92 プレミアム:$399 (年払いは25%オフ) Plus:$2,000〜 |
スタンダードプラン:49,800円 エキスパートプラン:99,800円 移行プラン:99,800円 |
受注件数 |
制限なし | スタンダードプラン:月間2,000件 エキスパートプラン:無制限 移行プラン:無制限 |
カスタマイズ |
プラン問わず可能(カスタマイズ内容によってノーコードからエンジニアが必要なものまであり) | スタンダードプラン:不可エキスパートプラン:可能 移行プラン:不可 |
サポート体制 | チャット/メール/ヘルプページ/コミュニティフォーラム |
チャット/メール/電話/FAQ |
サポートについては、いずれも運用保守パートナーと契約することでSlackなどのチャットツール、電話での対応が可能な場合もございます。(弊社のShopifyサポートプランについてはこちら)こちら
Shopifyとecforceの導入事例
Shopifyの導入事例
1.NEW ERA(ニューエラ)
アメリカ生まれのスポーツ用アイテムブランドで、ShopifyのエンタープライズプランであるShopify Plusを使用しています。
ECでも実店舗の在庫状況がリアルタイムで分かる仕様となっており、近隣の店舗で商品を確認したり購入検討したいユーザーにとってはとても助かるサービスです。
また、ニューエラファンのための会員プログラム『ニューエラリワード』では、ポイント数に応じて人気商品発売時の先行アクセスや会員限定イベントのご招待などの特典が受けられます。
顧客体験向上、ファン化促進につながる施策がしっかりと実装されているECサイトといえます。
2.Francfranc(フランフラン)
フランフランは、家具、インテリア雑貨を提案するインテリアショップです。
実店舗とオンラインでポイントプログラムが連携しており、OMOをいち早く取り入れている企業になります。
3.john masters organics(ジョンマスターオーガニック)
https://www.johnmasters-select.jp/
厳選されたオーガニック&ナチュラル成分使用したヘアケア、ボディケア、スキンケアなどのブランド。
こちらも直営店、EC共通のマイルプログラムを提供。定期便の取り扱いもあり、LTV向上、リピーター醸成に効果的な施策を実行。
ギフト需要のある商品であることから、ECサイト内でのギフト訴求もしっかり行われています。
4.LUNA EARTH (ルナアース)
GO RIDE構築事例
アクセサリー・ピアス・イヤリングなどプチプライスのアクセサリーや雑貨を中心に販売。
多彩な商品と多数のSKUを取り扱うストア内を、ユーザーが探しやすく、回遊しやすいように整理、設計されています。
UGCコンテンツとしてインスタグラムのお客様投稿やスタッフスタイリングが掲載されており、購買促進を上手くされている例になります。
ecforceの導入事例
1.BULK HOMME
メンズスキンケアD2Cブランド。
Amazon Payでの決済導入やカート周りの改善など、ニーズがある施策は次々に取り入れてPDCAを回しており、定期購入サービスも展開しています。
2.PHOEBE BEAUTY UP
ビューティーメディアの運営も手掛けており、リアリティ番組に出演された尾﨑 美紀さんが立ち上げたコスメブランド。
徹底的なお客様目線から、サイト改善や施策の量とスピードを重視しており、CRMやUGCなどのマーケティング施策を重点的に実行しています。
3.KOREDAKE(コレダケ)
完全栄養プロテインブランド。
他のD2Cブランド同様、LPを複数作成して効果検証されており、ecforceの機能であるノーコードで更新できる「フォーム一体型LP」を使ってPDCAを回すことで、CVR向上に繋がっているようです。
結局どちらのカートシステムが良いの?
結論として、両者を比較してどちらのカートシステムが圧倒的に優位ということはありません。
- Shopifyは開発と越境に向いている
- ecforceはマーケティング施策に向いている
という通説がありますが、一方の特徴が一方では見劣りするのか?というと一概にそうではありません。
いずれも豊富なAPIにより、カスタマイズ性は高く、様々なマーケティング施策も実行できます。
目に見える費用やサービスの優劣だけではなく、EC事業としてROI(Return on Investment=投資利益率)を最大化できるシステムを選択する必要があります。
…とはいえ「カートシステムはどれでもいいですよ」では身も蓋もないため、最後に一例としておすすめなケースをお伝えいたします。
サイトやカート・チェックアウトの改善改修、外部システム連携など開発要件が多く、さらに要件が増えることも予想される場合は、柔軟性と拡張性のあるスケーラブルなShopifyがおすすめ!
少SKUのD2Cブランドで、LPのABテストなどをしながら高速でPDCAを回し、最短で獲得効率を上げたいならecforceがおすすめ!
カートシステムの開発は日々進捗しているため、あくまで現状で参考にしていただきたい意見となります。
さいごに
カートシステムの相性は現状課題や注力したい施策、事業者様の社内リソース状況なども大きく影響してくるため、要件やプロコン(メリット・デメリット)を慎重に精査して決定することをおすすめいたします!