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【Shopifyストア運営者必読】従来のお客様アカウント廃止へ。知っておくべき影響と準備ステップ

2026年3月8日

Shopifyを運営している皆さま、こんにちは。今日は、ショップ運営を支える「土台」に関わる、とても大切なお話をさせていただきます。


2026年2月26日、Shopifyから「これまで皆さんに親しまれてきた『従来のお客様アカウント』を廃止し、新しく、より安全な『新顧客アカウント』へ完全移行するという公式な発表がありました。

Shopify公式Changelogはこちら (英語のみ)


長年使い慣れた仕組みが変わるというのは、少しドキドキしますよね。


「今のショップはどうなっちゃうの?」「すぐに変えなきゃダメ?」と不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。


でも、安心してください。今回のアップデートは、皆さんの大切なショップを、お客様にとってもっと使いやすく、そして強固なセキュリティで守っていくための「前向きな世代交代」です。


完全に切り替わる時期の詳細は2026年後半に発表される予定となっており、「今すぐ何かが使えなくなる」というわけではありません。


大切なのは、焦ることではなく、正しく知ることです。


皆さんが安心して準備を進められるように、今回のアップデートで「一体何が便利になるのか」、そして「事前に何をチェックしておけば良いのか」について、どこよりも分かりやすく解説していきたいと思います。




動画で確認したい方はこちら⬇️

アップデートの3大ポイント

まずは、今回の変更がどのようなものか、要点を整理していきましょう。

1

旧アカウントは「非推奨」へ

すぐに使えなくなるわけではありませんが、Shopifyは今後すべての機能を「新顧客アカウント」に集約していきます。

2

新規ストアは旧設定が不可

これからオープンするショップは、もう旧アカウントを選ぶことはできません。既に新アカウントのショップも戻せません。

3

2026年後半に完全終了時期が判明

レガシーアカウントへの技術サポートは順次終了します。完全終了のデッドラインは2026年後半に発表予定です。

🔄

現時点では「30日以内」なら元に戻せます

新しい仕組みへの切り替えは勇気がいるものですが、現在Shopifyでは、新顧客アカウントに変更した後でも30日以内であれば、管理画面から元の「従来のお客様アカウント」へ戻すことが可能です。

これは「ずっと旧タイプを使える」という意味ではありませんが、新タイプが自社の運用に合うか、アプリが正常に動くかなどを、リスクを最小限に抑えて確認するために非常に有効な期間となります。

⚠️

最新テーマは「旧アカウント」非対応

直近でテーマの刷新や切り替えを検討しているストア様は、特に注意が必要です。「Horizon」系など、2025年以降にリリースされている最新テーマの多くは、最初から「新顧客アカウント」の使用を前提として設計されています。

これらのテーマでは、そもそも「従来のお客様アカウント」を選択できない仕様になっているため、デザインリニューアルとアカウント移行はセットで考える必要があります。

なぜこの変更を進めているのか

今回のアップデートは、単なるシステムの更新ではありません。


その背景には、Shopifyが描く「AI時代の新しいコマース体験」への確固たる戦略があります。なぜ今、使い慣れたパスワード形式を卒業する必要があるのか、3つの視点から紐解いていきましょう。

1. セキュリティの常識を塗り替える

これまでの「メールアドレスとパスワード」の組み合わせは、常にリスクと隣り合わせでした。使い回しによる不正ログインは、ショップとお客様の双方にとって最大の脅威です。

新アカウントの「ワンタイムコード方式」は、いわばログインのたびに発行される使い捨ての鍵。リスト攻撃などを物理的に遮断し、ショップの信頼を根底から守ります。

2. 「カゴ落ち」という最大の敵に立ち向かう

「パスワードを忘れたから、もういいや……」そんなログイン時のストレスによる離脱は、ショップにとって大きな機会損失です。

新アカウントは「Shop Pay」と密接に連携。一度ログインすればブランドを越えて魔法のようにスムーズな購入が可能になり、成約率(CVR)の向上に直結します。

3. 世界が「パスワードレス」へと舵を切っている

GoogleやAppleなどのテックジャイアントをはじめ、今や世界中のプラットフォームがパスキーなどの「パスワードレス」へ移行を加速させています。

今回の変更は、「パスワード管理の煩わしさ」からユーザーを解放するという、世界基準のトレンドに即した必然の進化です。

「新顧客アカウント」とは?

「新しくなるのは分かったけれど、具体的に何が変わるの?」そう思われる方も多いかもしれません。

一言でいうと、新顧客アカウントとは、ShopifyがこれからのECのスタンダードとして開発した「パスワードのいらない、新しいマイページの仕組み」のことです。


最大の変化は「パスワードからの解放」


一番の違いは、ログインの方法です。

これまでは「メールアドレスとパスワード」をセットで入力していましたが、新アカウントでは、ログインのたびにメールで送られてくる「6桁の認証コード」を入力する方式に変わります。

お客様はもう、複雑なパスワードを覚えたり、メモを探したりする必要はありません。

この「パスワードを管理しない」という体験が、実はショップ運営に驚くほど大きなメリットをもたらしてくれます。

1. ログインの壁を崩し、「離脱」を未然に防ぐ

ECサイトにおけるパスワード忘れは、そのまま「カゴ落ち」という機会損失に直結します。新アカウントではパスワード再設定のプロセスが消滅するため、顧客はどのデバイスからでもストレスなくアクセス可能。リピート購入のハードルを劇的に下げることが可能です。

2. カスタマーサポートを自動化する「セルフサービス」の拡充

従来は外部アプリや個別対応が必要だった複雑な手続きが、標準機能として統合されます。これによりCS業務の負担を大幅に削減します。

返品リクエスト 顧客自ら申請・ステータス確認が可能
注文キャンセル 条件に応じた自動キャンセル受付
ストアクレジット 返金分などをポイントとして管理・利用
再注文(Reorder) 履歴からワンクリックで購入完了

3. B2B(法人販売)を加速させる必須インフラ

Shopifyの「ネイティブB2B機能」をフル活用するための条件が新顧客アカウントの使用です。会社単位のログイン管理、専用カタログ、決済条件の適用など、複雑な法人取引をスムーズに行う強固な基盤を提供します。

移行に伴う「制約」と「対処法」

便利になる一方で、これまでの「当たり前」ができなくなる部分もあります。

項目 従来のアカウント 新顧客アカウント 対処法
デザインカスタマイズ Liquidコードで自由自在 直接のコード編集は不可 「UI Extensions」対応アプリで拡張する
ログイン共通化(SSO) Multipassが利用可能 Multipass非対応 「IDプロバイダ連携」への移行が必要
マイページ内アプリ 自由にコード挿入可能 アプリ側の新規格対応が必須 対応状況を確認し、必要なら代替アプリを導入
Shopify Flow 「有効/無効」が利用可 専用トリガーは利用不可 「お客様作成」トリガーなどで代用検討
顧客セグメント account_statusで抽出可 ステータス抽出不可 タグ管理への切り替えなど運用変更を推奨
「IDプロバイダ連携」について

新顧客アカウントへの移行に伴い、従来の「Multipass」は廃止され、世界基準の規格を用いた「IDプロバイダ連携」へと刷新されます。

  • 仕組み: Auth0やOkta、または自社システムを親機としてログインを同期させます。
  • メリット: ブランド間のログイン共通化(SSO)が可能になります。
  • 注意点: 現在Multipassを利用中の場合はプログラムの書き換えが必要です。
 Shopify Flow・顧客セグメントの注意点

以下の機能は「従来のアカウント専用」のため、新環境では動作しなくなります。移行前に代替え案への切り替えを計画してください。

  • Shopify Flow: 「お客様アカウントの有効化/無効化」をトリガーとした自動化が停止します。
  • 顧客セグメント: アカウントの有効状態(Enabled/Disabled)による抽出が不可となります。

失敗しないために。今日から始める「3ステップ」のアクション

「新顧客アカウント」への移行は、一度保存すると元の設定に戻せないという性質があります。

だからこそ、焦らず着実に準備を進めることが重要です。まずは以下の3つのステップで、自社ストアの現状を把握することから始めましょう。

STEP 1

設定の「現在地」を把握する

まずは、自社ストアがどちらのアカウントタイプを使用中か確認しましょう。

操作手順 Shopify管理画面 > [設定] > [顧客アカウント] を開く
判定基準 「従来のお客様アカウント」が選択されている場合は今回の移行対象です

※現時点で切り替えボタンを押す必要はありません。まずは確認のみ行いましょう。

STEP 2

ログイン環境の「棚卸し」を実行

スムーズな移行のため、現在のマイページ周辺で「動いているもの」をリストアップします。

  • 独自デザイン: Liquidコードでマイページをカスタマイズしているか?
  • 外部連携: Multipass等で外部サイトとログインを共通化しているか?
  •  導入アプリ: ポイント、サブスク、返品管理などマイページ連携アプリは何か?
STEP 3

技術調査と移行計画の策定

特にShopify Plus利用ストアや複雑なシステム連携を行っている場合、安易な切り替えはビジネスリスクを伴います。新アカウント専用のAPI(UI Extensions等)への対応には、専門的なエンジニアリングの知見が不可欠です。

まずは「現状の技術スタックを相談する」ことから始めるのが、最も確実なアプローチです。

自社ストアへの影響範囲の判断や、具体的な技術支援が必要な場合は、お気軽に GO RIDE へご相談ください。

Shopify Plusパートナーとして、完全廃止を見据えた最適な移行プランを共に構築いたします。

最後に

今回のアップデートは、長年「従来のアカウント」に慣れ親しんできたストア運営者の皆さまにとっては、少し大きな壁に感じられるかもしれません。


しかし、その先にあるのは、お客様がパスワードの呪縛から解放され、より安全でスムーズにお買い物ができる「未来のEC体験」です。

Shopifyが目指すこの進化は、結果として皆さまのショップの信頼性を高め、コンバージョン率を向上させる強力な武器になるはずです。

「自社ストアへの影響がどの程度あるのか自分たちでは判断が難しい」「技術的なハードルが高そうで、どこから手をつけていいか分からない」


もし少しでもそんな不安を感じられたら、ぜひ私たち GO RIDE へお気軽にご相談ください。Shopify Plusパートナーとして培ってきた確かな知見に基づき、2026年の完全移行に向けた「失敗しないロードマップ」を、皆さまと一緒に構築いたします。


従来のアカウントがいつまで使えるのか、その具体的なデッドラインは2026年の後半に発表される予定です。

つまり、まだ「正しく知り、計画を立てるための時間」が十分にあります。


まずは今日、管理画面を開いて「自社が今どちらの設定か」を確認するという小さな一歩から始めてみませんか?

Kai Hayamizu

Kai Hayamizu

Engineer

Turning ideas into code — one line at a time.