日本からアメリカの越境サブスクで売上が大きい業界と商品

by STAFF GO RIDE

近年、国や地域をまたいでユーザーへ商品を提供する「越境サブスク」が大きな注目を集めています。

国外のユーザーを獲得できるうえ、海外進出の機会にもなることからさまざまな企業が参入し市場規模が拡大しています。

しかし、事業者様の中にはどうすれば越境サブスクを運営できるのか、どんな商品が海外で人気なのか分からない方もいるのではないでしょうか。

この記事では、越境サブスクの概要や海外で人気のサービスや商品、運営するうえでの準備と注意点を解説します。

越境サブスクとは

越境サブスクとは、国境を越えて商品を提供するサブスクリプションのことです。

現在、急成長しているビジネスモデルであり、自国に無いアイテムや信頼度の高い日本製の商品を購入できるため、ユーザーにとっても注目されています。


以前弊社では越境サブスクを導入している企業について紹介する記事を投稿しております。

合わせてご確認ください!

【越境サブスクに関する記事はこちら】

Shopifyで越境EC サブスクリプションビジネスで成功しているブランド4選

アメリカで人気の越境サブスクサービス

実際に、アメリカで人気を集めているサブスクサービスを見てみましょう。

ここでは、グローバルにサブスクサービスを展開している株式会社「ICHIGO」のサービスから紹介します。

お菓子のサブスク

代表的なお菓子の越境サブスクサービスとして、2015年から提供されている「TokyoTreat」が挙げられます。TokyoTreatは、お菓子やジュースを15〜20種類詰め込んで定期便で届けるサブスクサービスです。

「キットカット」や「ポッキー」といった有名なお菓子のほか、たい焼きやグミ、炭酸飲料やカップラーメンなどの商品も提供しています。

また、バレンタインやクリスマスなど毎月のテーマに合わせて届くお菓子の内容が変わることも特徴です。米国を中心に150ヶ国の地域へ累計140万箱、2400万個以上の日本のお菓子を届けており、人気の越境サブスクサービスの一つといえます。

和菓子のサブスク

代表的な和菓子の越境サブスクサービスとして、2021年から提供されている「Sakuraco」が挙げられます。

Sakuracoは、日本の伝統的な和菓子をオリジナルボックスいっぱいに詰めて定期便で届けるサブスクサービスです。

大福やせんべいなどの和菓子のほか、お茶やお椀なども提供しており、日本の味と文化を提供しています。

また、老舗和菓子メーカーの商品も取り扱っており、本格的な和菓子を提供しつつその地域の伝統や文化も発信していることも特徴です。

化粧品のサブスク

食品だけでなく、2017年から提供する「nomakenolife.」という化粧品・スキンケア商品のサブスクサービスも存在します。nomakenolife.は、日本や韓国の化粧品・スキンケア商品などを8~9種類詰め込んで定期便で届けるサブスクサービスです。

口紅やチークなどの化粧品や洗顔料や保湿剤などのスキンケア商品、シャンプーや浴用石けんなども提供しています。

そのほか、化粧ポーチや日本の伝統的なデザインが描かれたマスクなどのツールもそろえており、美容好きのユーザーから人気を集めています。

アメリカで人気の越境サブスク商品

海外では、どのような商品が人気を集めているのでしょうか。

ここでは、アメリカで人気のある日本の商品を紹介します。

お菓子

日本のお菓子は、質の高さやかわいらしいデザインがアメリカで高く評価されています。特に、アメリカでは「キットカット」や「ポッキー」といったチョコ菓子が好まれる傾向にあります。

そのほか、抹茶テイストのお菓子や小豆やあんこを使った和菓子なども、日本の情緒を感じられる文化的なお菓子として人気です。

お菓子が越境サブスクで取り扱われる理由として、需要の高さだけでなく海外発送に適した商品である点が挙げられます。

お菓子はコンパクトかつ長期間保存できる食品であるため、商品の質を落とすことなく海外ユーザーへ商品を届けられます。

こうした理由もあり、お菓子の越境サブスクサービスは人気を集めているのです。


カップ麺

お菓子だけでなく、カップ麺もアメリカで人気の商品です。

アメリカではどんぶりや箸を保有していないユーザーが多く、日本のラーメンはあまり食べられていませんでした。

しかし、商品そのものが容器となるカップ麺が登場するとその手軽さから全米で人気を博します。

実際に、代表的なカップ麺である「カップヌードル」は、2021年に世界500億食を突破しました。

また、麺をすする文化が無い国に合わせて麺を短くしたり、アメリカ限定でブレックファースト味を販売したり、海外ユーザーに合わせたカップ麺も増えています。

さらに、カップ麺は保存食の一種であるため、お菓子と同様に越境サブスクで扱いやすい商品といえます。

日本茶

日本茶には抗酸化作用が含まれており、健康志向が高まっているアメリカで注目されています。

特に、2022年の緑茶の輸出額は219億円と過去最高額を叩き出しており、緑茶輸出金額の4割以上をアメリカが占めています。

実際に、スーパーではペットボトル入りの緑茶が並んでいるほか、カフェのメニューには抹茶が用意されており、アメリカで市民権を得ている食品です。

こうした強い需要から、前述した「Sakuraco」のほか、株式会社80&Companyが提供する「MATCHA GURASHI」などの越境サブスクサービスが登場しています。



日本酒

日本を代表するアルコール飲料である日本酒も、アメリカを中心に人気を集めています。日本酒は、2013年に「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されたことをきっかけに、今や海外では「SAKE」と呼ばれるほどメジャーな存在となっています。

アメリカでは、肉料理に合う「獺祭」や和食に合う「男山」といった銘柄のほか、「八海山」「菊水」「月桂冠」などの銘柄も人気です。

また、冷蔵輸送により品質を保ったまま現地に届けられることから、日本酒は越境サブスクで扱いやすい商品といえます。

日本酒を扱った越境サブスクサービスとしては、株式会社FARM8が提供している「SAKEPOST」が挙げられます。

文房具

アメリカでは、日本の食品や飲料品だけでなく文房具も高く評価されています。

海外の文房具はシンプルなものが多く、そこまで品質にこだわっていないものが多いといわれます。

その点、日本の文房具は安価でありながら高い品質を持ち、使い勝手が良いことで評判です。

また、消えるボールペンや芯が要らないホッチキスといった機能性も高く評価されています。

文房具を扱った越境サブスクサービスとして、ゼンマーケット株式会社が提供する「ZenPop」が挙げられます。



越境サブスク運営の注意点

越境サブスクサービスを運営するうえで、いくつかの注意点が存在します。

法的な問題にかかわる内容もあるため、必ず確認しておきましょう。

市場調査を行う

日本と海外では文化が違うため、商品が国内で人気だからといって海外で需要があるとは限りません。

そのため、必ず市場調査を行って販売したい商品に需要があるか把握しましょう。

現地の市場の成長度や規模の大きさを把握することで、売り上げの見込みを立てたり提供を開始する適切な時期を見極められたりできます。

また、競合他社の参入状況や売り上げ規模を調べることも大切です。

なお、情報の入手が難しい場合は、現地調査も有効です。

現地のトレンドを調査したりターゲット層にアンケートを行ったりして、より詳細な顧客ニーズを把握しましょう。

FDAの認証

メリカ食品医薬品局のことで、日本の厚生労働省にあたる機関です。

もし、FDA認証を取得せずに対象となる商品をアメリカへ輸出・販売した場合、商品の差し押さえや活動禁止だけでなく刑事告訴を受ける恐れがあります。忘れずにFDA認証を取得して、薬機法や食品衛生法に違反していない適正な商品であると証明しましょう。

FDA認証の対象品目として、「食品」「飲料」「化粧品」「医薬品」「医療機器」「放射線放出装置」が挙げられます。

食品や飲料を販売するためには、以下の手続きが必要です。


• 製造施設の登録

 • 米国代理人の指定 

• 商品ラベルの表示と英語化 

• 食品安全計画の策定 

• 事前通知


認証の手続きが難しい場合は、FDA認証の申請代行サービスを活用するとよいでしょう。

ADAへの反応

ADA(Americans with Disabilities Act)とは、障害のあるアメリカ人を保護するための法律です。

企業のWebサイトは公共の施設と同じ扱いになるため、障害者がアクセスできる仕様でなければユーザーから訴えられる恐れがあります。

もし、アクセシビリティの低いサイトだと、視覚障害の方は越境サブスクサービスに登録できないかもしれません。

企業の信頼を落とさないように、動画に字幕を付けたり画像の代替テキストを用意したりして、アクセシビリティを高めましょう。


ADAについて詳しく知りたい方は弊社の記事を合わせてご確認ください!

ADAに関する記事はこちら

日本でも始まったウェブアクセシビリティと ADA (Americans with Disability Act) との違い

越境サブスク運営の準備

ここでは、越境サブスクの運営に必要なことを具体的に解説します。以下の準備を把握して、社内調整をスムーズに進めましょう。

商品の準備

海外ユーザーのニーズや好みを参考にして、どんな商品を提供するか決めます。

商品の在庫を確保するだけでなく、その商品が現地の法律でどのような扱いになっているか前もって調べましょう。

現地の法律や規制、商習慣の把握

重大な違反を犯さないように、現地の法律や規制を入念に確認しましょう。

特に、中国では法律や規制が頻繁に改定されるため注意です。

また、現地の働き方や取引のマナーといった商習慣も事前に調べておくとトラブルを避けられます。

マーケティング戦略の立案

越境サブスクは、現地へ出店する場合と比べてコストが低いものの、マーケティング戦略をしっかりと立てなければ失敗に終わってしまいます。

どうすればユーザーに利用してもらえるか、競合他社との差別化や価格設定などを入念に行いましょう。

また、現地に精通している人材を登用して現地の文化に合わせたサービスを制作することも重要です。

販売プラットフォームの決定

越境サブスクを提供する場合、販売するプラットフォームを決める必要があります。

1つ目は、自社のサイトを立ち上げる方法です。

自らWebサイトを立ち上げるため、デザインや機能などを自由にカスタマイズできます。また、販売手数料がかからない点もメリットです。

一方、新しくサイトを立ち上げるためユーザーが流入しにくく、収益化するまでに時間がかかります。

また、外国語対応や通貨設定なども全て自社で行う必要があります。2つ目は、「Amazon」や「楽天市場」などのモール型ECサイトを利用する方法です。サイトそのものの認知度が高いため、大きな集客効果が期待できます。

また、サイトによっては外国語対応や通貨設定などの機能に対応してくれます。

ただし、デザインに独自性を出しにくく出店費用や販売手数料といったコストがかかります。

それぞれの特徴を把握して、サービス内容やマーケティング戦略に適したプラットフォームを選びましょう。

越境サブスクならShopify

越境サブスクは、言語や通貨や配送など多くの課題が存在しますが、Shopifyを使えば簡単に世界中の顧客へサブスクを展開できます。

Shopifyは、130以上の通貨と50以上の言語に対応しており、言語と通貨の問題を一気に解消できます。

また、100種類以上の決済方法にも対応しており、ターゲットとなる国やユーザーに合わせた選択が可能です。

さらに、配送料の設定や関税の計算など越境サブスク特有の業務にも、Shopify上ですべて対応できます。

便利な機能を兼ね備えたShopifyを活用して、越境サブスクを成功させましょう。



Shopifyでサブスクを始めるならGoSub

越境サブスクは、法律や文化や言語などさまざまな壁が存在する一方、海外ユーザーを獲得できる魅力的な市場です。

特に、日本の文化や製品はアメリカで人気が高く、越境サブスクを使えば大きな売り上げが見込めるでしょう。

ただし、越境サブスクを運営する際は、FDAやADAといったアメリカ特有の法律に注意です。

越境サブスクの運営に最適なShopifyを活用し、事業をさらに成長させるためにも、便利なGo Subについてぜひお気軽にお問い合わせください。

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