アメリカ向け越境ECで気をつけておくべきポイント 関税、ADA、CCPA

by Toyo Hirashima

アメリカ向け越境ECで気をつけておくべきポイント


これまで複数記事をチームで書いてきましたのでまとめ記事として今回集約してご紹介したいと思います。

アメリカ向け越境ECでどこからきをつけたら良いのか

ゼロから越境ECを立ち上げる場合 色んな法規制 ADA(American Disabilty Act) ,CCPA (カリフォルニア州消費者プライバシー法 California Consumer Privacy Act)、決済、配送に関するルール、きをつけなくてはいけないことがありますが、ひとつずつ確認していきたいと思います。

アメリカのEC関連法規制

 

日本には無いECに関連する法規制があるのでそれに沿う形での対応が必要になります。その事例としてCCPA, ADA が代表的なものとしてあります。

 

CCPAについてここでは簡単に解説していきたいと思います。

 

CCPA

CCPA とは 2020年1月に施行されたCalifornia Cosumer Privacy Act カリフォルニア消費者プライバシー法 でカリフォルニア州の個人情報保護の強化のために制定されました。

 

日本でも2023年6月から施行されている改正電気通信事業法に内容としては近いものになります。

 

関連記事 改正電気通信事業法2023年6月施行 日本でも始まるサードパーティCookie対応義務化。あなたのECサイトは対応済み?

 

CCPAにおいて具体的には下記に対応している必要があります。

 

 


 

消費者は企業に、自身の個人情報がどう扱われ利用されているかを問い、知ることができる (これにより企業は、45日以内には消費者の要求する情報を提供しなければなりません。)


消費者は企業に、自身の個人情報を第三者に提供・売買することを拒否することができる (これにより企業は、拒否した消費者から許可がない限り、第三者への個人情報提供・売買ができません。)


消費者は企業に、自身の個人情報削除を要求することができる (企業は消費者が希望する個人情報削除の要望に応えなくてはなりません。)


消費者は企業に対して、上記3つの権利を利用したとしても、今までと同様のサービスを受けることができる (たとえ消費者が個人情報要求・個人情報売買の拒否・個人情報削除申請等の権利を利用したとしても、企業は今まで同様にサービスを提供しなくてはなりません。)

 


 

個人情報を収集するツール全てに適用されるためECサイトを構成する際にKlaviyo を含むMA ツールの運用設計においてもopt-out の選択肢を提供するなど配慮する必要があります。

 

参考 KLaviyo CCPA and CPRA

 

対象企業条件としては下記のいずれかに当てはまる企業が対象となります。

 

年間 $25 million 以上の売上がある企業


年間 50,000以上の(カリフォルニア州在住の)個人情報を取り扱っている企業


企業全体売上の50%は、(カリフォルニア州在住の)個人情報の売買によるものである企業

 

詳しくはこちらの関連記事を参照

あなたの企業は大丈夫?カリフォルニアの新州法CCPA

ADA

ADA (Americans with Disabilities Act) (障害のあるアメリカ人法)で視覚障害者の方の社会参加機会を平等、差別撤廃のために制定された法律になります。

 

アメリカには主に、人種差別や性別差別、出身国や宗教による差別を禁止している法律がありますが、これらと同様に1990年に成立したのがこの"Americans with Disabilities Act"になります。

 

参考 Code Mantra

 

ADAの方がCCPAと比べて日系企業のECがよく指摘されることが多い印象です。

 

ウェブサイトが視覚障害者の方にも読み取り可能な状態になっていることが必要でUS 向けのサイトでAccessibility のマークが出ていたりページがあるのはこのためです。

 

参考  All birds, our commitment to accesibility

 

 

初回の違反で 最大$75,000 2回目以降の違反では 最大$150,000の罰金の可能性があります。

 

また罰金だけでなく、その後のウェブサイト改修義務および承認を当局から取得する必要があり、違反通知が来ると罰金、対応費用、改修費用と多額の費用が発生します。

 

マウス操作のみの時代じゃない?今検討すべきADA対応とは

関税

 

関税の対応は越境ECにおいて

  1. Shopify の設定で対応する方法
    1. 関連記事 海外通販利用時の関税はどうなっている?関税の請求・支払いについて解説!【Shopify】
    2. US向けにEC運営する時に知っておきたい税金の話(初心者向け)
  2. 決済代行会社でまとめて対応してもらう方法
  3. グローバル会計ソフトウェアを使用する方

関税設定に関するご質問がある方はお問い合わせはこちらから!

決済

  1. Shopify Payment は複数通貨で決済対応可能 関税徴収も対応可能

     

  2. 日本のPayment Gatewayは円決済のみのものが多いので注意が必要 SB Payment 等

Shopify Payment の審査が通らない商品(中古品等)を販売するときは決済方法は商材にあわせて要検討となります。

 

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広告費用

日本と比較して広告のCPM がほぼ全てのEC関連キーワードで高い傾向にあります。

 

越境EC始めるにあたって、最初のトラクションが得られるようになるまで時間がかかることも多くあるため余裕のある事業計画をたてる必要があります。

 

GO RIDEではLA現地オフィスも含めて日米から越境EC、日系企業進出をサポートしています。

 

是非お問い合わせください。

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